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2007年06月 アーカイブ

2007年06月14日

診療科名 26に整理 厚労省

医療機関が表示する診療科名が複雑で分かりにくいと批判があることから、厚生労働省は21日、現在ある38の診療科名を、内科、外科など26の「基本的な診療科名」に整理する方針を固めた。数を絞り込む一方で、専門分野を自由に付記できることとし、患者への分かりやすい情報提供を目指す。
 同日開かれた医道審議会の部会に素案を提示。合意が得られれば政令を改正し、本年度中にも新しい表記法を立ち上げる方針だ。
 診療科名については1948年の医療法制定時に内科、外科、小児科など15種類の表示が認められたが、年々増加。腹痛を起こした際に内科、消化器科、胃腸科のどこに行くべきかなど、患者が受診科に迷うケースが出てきた。アレルギー科やリハビリテーション科など、専門的な表示も広がっている。
 素案では、臨床技術が確立し、診療科名が定着しているとされる内科、小児科、皮膚科、精神科などのほかに、新たに設ける病理診断科(臨床検査科)、救急科などを加えた計26種類を基本的な診療科に指定。消化器科や循環器科などは除いた。
 また、小規模な診療所が表示できる診療科名を、医師一人当たり原則2つまでとした。
 一方、アレルギー治療、人工透析などの治療法や、治療する部位も自由に付記できるようにし「内科(一般、アレルギー)」「整形外科(リウマチ、腰痛)」などの表示を認める。
●基本的な診療科
内科、小児科、皮膚科、精神科、外科、整形外科、産婦人科(産科、婦人科)、眼科、耳鼻咽喉科、泌尿器科、脳神経外科、放射線科、形成外科(美容外科)、リハビリテーション科、歯科、小児歯科、矯正歯科、歯科口腔外科、麻酔科


●新設

病理診断科(臨床検査科)、救急科、総合科
●基本的な診療科に含まれないもの
心療内科、神経科(神経内科)、呼吸器科、消化器科(胃腸科)、循環器科、リウマチ科、アレルギー科、呼吸器外科、心臓血管外科、小児外科、皮膚泌尿器科、性病科、こう門科、気管食道科

2007年06月16日

医師不足「4万人」診療体制、非常勤頼み-厚労省の統計分析

常勤医だけで現在の診療体制を維持するには、少なくとも約4万人の医師が足りないことが、厚生労働省の統計を基にした東北大研究チームの分析で分かった。全国の医療機関が報告した診療に従事する医師数の合計が、実際の医師数を約4万人上回っていた。報告は非常勤医も常勤医とカウントしており、常勤医の不足をアルバイトで診療にあたる大学病院の医師らが補っているためとみられる。日本は大幅な医師不足の状態にあることが、国の統計から裏付けられた形だ。
 分析は、医師自身が2年に1回、勤務先などを届け出る「医師・歯科医師・薬剤師調査」と、医療機関が3年に1回、勤務医数(非常勤医師も常勤医師に換算)などを報告する「医療施設調査・病院報告」を基に、診療に従事する医師数を比較した。
 その結果、02年度の調査では、全国の医療機関が報告した医師数は計29万286人だった。しかし、医師調査によると、保健所勤務など診療に従事していない人を除いた医師数は24万9574人で、4万712人の差があった。研究チームの伊藤恒敏教授は「国は長年にわたって医師不足を放置してきたことになる。非常に不健全な状態だ」と指摘している。

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