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2008年07月 アーカイブ

2008年07月05日

「あまりにずさん・・・医の倫理どこへ?採血器具、相次ぐ使い回し」

医療現場で複数の患者に1つの採血器具が使い回しされている実態が
相次いで発覚し、少なくとも11府県で使い回しが行われていたことが4日、
厚生労働省の調査で分かった。
採血器具の使い回しは肝炎など感染症が広がる危険性もあり、
専門家らは医療機関の認識の甘さを指摘する。
厚労省では6月下旬をめどに全国的な実態をまとめたいとするが、
使い回しがどこまで拡大するかは不透明。
医療現場の倫理観が改めて問われそうだ。

問題の器具は、主に糖尿病患者の血糖値を測る際に、
指先などに針を刺して微量の採血をするために使用する。
ボタンを押すと器具本体から針が飛びだす構造で、個人利用に限られている。
厚労省によると8社から23製品の同型器具が販売されているという。

厚労省が全国調査に乗り出すきっかけとなった島根県益田市の診療所
「おちハートクリニック」で問題になった器具は、1つの本体に針が6本セットされ、

使うたびに手動で新しい針に切り替える構造だが、同クリニックでは
「自動的に切り替わると思った」として針の交換をしていなかったことが判明した。

島根県の調査では、使い回しのあった1カ月間で
37人に使用されたことが分かっている。

針の使い回しは、肝炎など感染症のリスクがあることは医学の常識。
取り扱い説明書はもちろん器具本体に赤く「複数患者使用不可」と書かれていた。

使い回しが発覚したほとんどは、針の交換はしていたものの、
同じ器具を使って異なる患者の採血をしていた。
しかし、器具は肌に触れるため、前の患者の血液が
本体部分に付着した場合には感染の危険もある。
「仮にアルコール消毒したとしても、ウイルスの死滅は保証されない」
と関係者は言う。

高知県では看護学校の演習で使い回しが発覚した。
厚労省では「健康相談などのイベントでの使用も考えられる」と、
使い回しが広く行われている可能性を懸念する。

こうした使い回しの実態について、医療機器メーカー「ニプロ」(大阪府)は
「添付文書に注意を促す記載をしていた。
注意喚起の責任はしっかりと果たしてきたのに」と憤る。
益田市のクリニックでは
「説明書を読んでいなかった。使い回しをやめるよう求めた
厚労省の通達も知らなかった」などと説明しているという。

だが、医療機関の感覚としてはあまりにずさんで、厚労省幹部は
「信じ難い」としたうえで、どこまで広がるか分からない使い回しの実態に
頭を抱えている。

医療現場の一部からは、使い回しができないよう
器具自体の構造を変える必要があるとの声も上がるが、
医療ジャーナリストの和田努さんは
「使用説明書を読むのは常識で、それを見落としたとしたら言語道断。
職業的な慣れからきたのか、倫理性が疑われる。
行政による再三の注意喚起も必要だが、地方医師会による
連絡の徹底も求められる」と指摘している。

「サマータイムは健康に悪影響」 睡眠学会が声明

温暖化対策として導入論議が進むサマータイム(夏時間)制度について、
不眠症治療に取り組む医師らでつくる日本睡眠学会は5日、
健康に悪影響を与える可能性があるなどとして導入に
反対する声明を発表した。
医療需要の増加などで逆にエネルギー消費が増える可能性も指摘する。

学会によると、制度を導入した欧米では健康被害が多数報告されており、
夏時間への変更後、数日から2週間程度は睡眠時間が減少。
日本人は欧米より平均睡眠時間が約1時間短いため影響は大きく、
暑さが収まらない時間に床に就けば、寝付けずに
不眠を誘発する可能性もあるという。

睡眠障害による医療費増加や作業能率の低下などによる
国内の経済損失は年3.5兆円にのぼるとの試算があるという。
サマータイム導入で睡眠障害になる人が増えれば、
経済損失はさらに年1.2兆円増えると見積もっている。

「自宅にいながら医師の診察可能」なオンライン医療サービス開始-韓国初

韓国のITソリューション企業のインソン情報は1日、
同社がカトリック中央医療院とともに設立した合弁会社の
C&Iヘルスケアを通じ、オンライン糖尿病管理サービスを開始した。
これにより、韓国でオンラインを通じた診察サービスが、
本格的に開始されることになった。

インソン情報によると、こうしたサービスが商用化されるのは
「韓国国内で初めて」。
同社では、今回の商用化に至るまで、約300人を対象に
5年間の試験サービスを行ってきた。

今回のサービスは、韓国で「毎年約4万人の患者が発生している」
(インソン情報)という、妊娠性糖尿病の患者を対象としている。
妊娠性糖尿病は、徹底した管理を行わなければ妊婦と胎児すべてに
合併症を起こす可能性があり、危険性も高い。
徹底した管理が必要なこの病気を、より効率的に管理する目的で
導入されたのが今回のサービスというわけだ。

サービス名は「Care・D Maternity」。サービスを利用するには、
まず同サービスのWebサイトに会員登録する必要がある。

血糖値や血圧などは、もちろん専用の機器で測定する必要があるが、
インソン情報ではこうした機器をサービス加入者に
貸し出しすることとなっている。

ユーザーはCare・D Maternityのサイト上で、
血糖、血圧、脂肪の分解物である“ケトン体”などに関する
基本的な健康情報のほか、食事量や運動量などの生活情報を、
毎日3~4回ずつ記録していくことができる。
これらの数値は後で一覧で確認することも可能で、非常に便利だ。

さらにこれらのデータは、C&Iヘルスケアに所属する医師や看護士などの
専門管理チームにより、リアルタイムで確認される。
アドバイスするべき事柄があれば、Webサイトや携帯電話の
メッセージなどを通じて送信される。
ユーザーが自身の症状について疑問などがある場合も、
Webサイトを通じて尋ねることが可能だ。

また、ユーザーが登録したデータは実際の病院での医務記録と連動しており、
Care・D Maternityサービス利用者が病院を訪れた際に、
患者の症状を確認するために医師が利用することもできる。
こうしたデータの連動により、ユーザー側も、これまで投与した薬剤や
病院で検査を行った記録などを一覧表示にして確認することも可能だ。

C&Iヘルスケアでは新サービスの今後について、
「妊娠性糖尿病だけでなく、一般の糖尿病、高血圧、肥満
などといった慢性疾患の予防と管理のため、
さまざまな管理システムを開発していく」と述べ、
サービス拡大を目指していることを明らかにしている。

自宅にいながらでも、基本的な事項に関して
医師からのアドバイスを受けられるというのは、
妊婦だけでなく老人や体の不自由な人などにも
嬉しいサービスといえる。
今回の診察サービスは、こうした層への広がりが予想される。


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